タイ経済の現状と今後の予想

 タイ経済の現状と今後の予想

2000.10.30   

  3分野に分けて経済を報告します。

1. タイと世界経済  
 石油価格の高騰で、タイの国際収支が大幅に赤字になっている。
 これは、 為替を見ると明白で、2〜3ヶ月前は、1ドル38バーツ前後だったが、ここ に来て43バーツに下っている。

2. 国内経済
 (1)  政局の不安定があげられる。
 12月に国会が解散される予定で、その後の政局が不透明である。
 (2)  銀行の不良債権が減少するどころか、逆に増加の傾向にある。
 銀行間の競争も激しく、アップアップしている。
 証券市場の株価も300から 270に下って、一向に上がる気配がない。

3. 個人と経済
 給料(最低賃金)の昇給がこの2年間ないため、消費が増加していない。
 このため、経済全体が低迷化している。
 以上のことから言えるのは、タイ経済は一向に良くならない。
 今後3〜4年 は低迷が続くだろう。
 景気が良くなってきたと感じるのは、不動産関係(土地、住宅)の売買が活発になってきた時、具体的には建築途中の建物が動き出す時 だ。

小林 豊