トップ > 社長室 > 社長の友情欄 > 読書感想 > 本の紹介(7)


 ■本の紹介(7)
 
「小室直樹の中国原論」
 

徳間書店 発行

定価 1,700円
 
小室直樹 著

1996年4月発行

 
 中国に関する書物が多い中で、この1冊はビジネスマンにとって必読書でしょう。
この本は、中国人を理解する上で基本となるキーワードを「ほう」「そう宗ぞく族」とし、この説明を通じて、「契約」「法」「所有」について記述している。  
「ほう」というのは、三国志に出てくる、劉備、関羽、張飛の3人が固い契りの義兄弟となり、この契りを他の何よりも優先する、という考え方。  
「宗族」とは、父と子という関係を基にしたファミリー集団。  
つまり中国人は、身内の仲間を外部の人より以上の強固な団結を保持していることで理解できるでしょう。  
 著者は契約について次のように書いています。
○中国に契約なしで、契約したとしても、内容よりも結んだことに意義がある、のこと。
○中国に資本主義的契約はなく、資本主義のトラブルを解決するように作られていない、等  
 中国についての本であっても、タイにいる中国系タイ人の考えを理解する上で役立つ内容です。 なお、著者の小室氏は、希少価値のある日本及び世界について語る、オピニンリーダーとして活躍している。