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 ■本の紹介(38)

 「反転」
〜闇社会の守護神と呼ばれて〜

幻冬舎

定価 1,785円

田中 森一 著

2007年6月発行

 
  元特捜検事が弁護士になり、検察と対抗する、という通常あり得ない道を歩いた人の自叙伝。 「法律家として、一線は踏み外したことはない」と主張しているが、そうではない。

 弁護士が争いの中にあって、小切手の裏書をするということは、「行司がまわしをしめた」ということわざのごとく、当事者になったのです。

 また、闇社会の中で、巨額の現金を預かる、という行為は当事者の行為となり、弁護士として一線を踏み外したとみなされるでしょう。 弁護士は、社会的に使命を果たす倫理的義務が課せられており、それに反することは許されないのです。

 今後の裁判では、残念ながら有罪となり、弁護士資格も失うでしょう。 しかし、それを乗り越えても、弱者の味方として今後とも頑張ってほしいものです。 そうしないと、今までの生きてきた信念の柱が、失われるような気がするからです。

 (参考:Wise 47号 に掲載された内容を紹介します。) こちら