タイトルが飛んでいます。 「人は仕事で磨かれる」とのこと。
ならば、失業している人は、磨かれなくなって錆びてしまう、ということなのでしょう。
この本は、伊藤忠 商事で社長を経て会長になった人の回顧録です。かつて、政府機関の委員として、民活のリード役として活躍した人です。
現代版 正義の味方、丹羽宇一郎参上、というところでした。
この本の中で、彼は一つだけ自慢していることがあります。それは、誰よりも多くの本を読んだということ。「読書は想像力の源」と書かれており、これを言いたかったのでしょう。
彼の凄いところは、社用車に乗らずに電車通勤することはもとより、自分を「ただの小父さん」と、しっかり目線を庶民の立場に保ったことでしょう。
このような性格は皆から慕われ、多くのファンができて、偉大な指導者となったのでしょう。会って、顔を見て、声を聞きたいものです。必ずや深く感動を受けるでしょう。
良い本は、古くなっても、その価値は失われません。
(2013.7.8 K 記)
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