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  ■本の紹介(15)

「張 学良」

中公文庫

定価 560円

松本一男 著

1991年発行


 今の中国共産党が、国民政府の蔣介石総統と歴史的統一をした事件「西安事変」を起こした張学良について書かれた本。張学良の父、張作霖については、すでにこの書評の欄にて紹介済みです。

 
この二人の活躍が中国の近代史において、際立って名を残している。つまり、関東軍を中心とする日本の中国侵略に対して、国を守り、中国共産党と国民政府をして国難を救うべく共同一致して統一戦線を築いたのである。この本は、ここに到るまでの経緯を読みやすく書いている。

 この張学良という人は大変ロマンチックすぎて、常識外のことを行ってしまった。逮捕した蔣介石と共に、介石の根拠地である南京へ同行する、そこで囚われの身となってしまう。英雄の理解に苦しむ行動、と思うのは私一人だけでしょうか。囚われの身となって以来54年ぶり、つまり、1990年の90歳の誕生パーティで人々の前に現れる。(他界は、1998年)

 著者、松本一男氏が、1969年に「忘れられた貴公子―浪漫児―張学良の生涯」という小説を出して以来、改題し、現在に至っています。介石、周恩来、関東軍というキーワードが存在する限り、この張学良は歴史に残る人物の1人です。