トップ > 社長室 > 社長の友情欄 > 読書感想 > 本の紹介(1)

 

 ■本の紹介(1)  

「孫正義
    掟破りの決断」

 
講談社+α新書発行

定価 840円

大下 英治 著

2000年9月発行

  ナスダック・ジャパン社からの撤退、あおぞら銀行(旧日債銀)の株主の譲渡、と、余り良くないニュースが続いているが、それでも現在のネットワーク事業の成功者として話題にこと欠かない人物、これが孫 正義氏である。
 この本は、孫氏の生い立ちから始まり、彼が歩んできた道を具体的、わかりやすく記述すると共に、戦略、戦術がいたる ところに書かれている。
 この本の中で孫氏は次のことを読者に訴えている。「経営者にとって、もっとも大事なものは思想だ。その次にビジョンが大切で、三番目に戦略が必要だ。」と。
 この場合、思想とは何か?という、その意味が問題になるが、ここでは、思想と宗教についても少しだけ触れている。
 つまり、彼は、経営者たる者、しっかりとした思想を持たなければならない、と訴えている。 当地の現地法人の社長として 経営している方々には、一時的経営者であっても、ぜひとも呼んで、スケールの大きいビジネスマンになってほしいもの。
 さてこの本の筆者、大下英治氏は「小説電通」で作家としてデビューした人。この作品は、当時としてはタブーに挑戦した、冒険をおかした内容だったでしょ
う。  今も当時も、電通は、広告宣伝会社としてガリバー的存在の会社で、その会社の名前を使用することは、逆鱗に触れると同じ程度の恐怖があったのでは。又、筆者は、政治家の動きをテーマにした作品が多い。
 最後に、この本は活字が大きく難しい漢字にルビがふってあり、大変読みやすい。
 読みやすく、分かりやすい文章の本が読まれる。逆に文字が小さかったり、字体の読みづらいもの、行間隔のつまった内容、など、どんなに内容が良くても読まれない。